社内輪読会を1年開催して

輪読会が第3回目まで継続されるようになった

自分が入社した時は、社内で勉強会的なものは一切なく個が孤立しているような雰囲気がありちょうどスクラムチームが発足したり体制変更があったタイミングでした。

スクラムチームが発足したのはいいのですが、ガッツリスクラムを経験した人がいないという状態でまさに混乱期(というよりそれ以前の問題?状態?)でした。

そんな中スクラムイベントを行なう日に中途半端に時間が余ってしまい仕事するには微妙な時間の余り方をしてました。

なのでスクラムについて勉強するというお題目のもと第1回目の輪読会を提案しました。

第1回輪読会

SCRUM BOOT CAMPを対象書籍にしました。


手法としては、順番をランダムに決めて回し読みをしていき最後にその日に読んだ範囲でのディスカッションを行うという流れを組んでおりました。(最初は5-10分のディスカッションタイムでしたがのちに参加者の提案で15-20分に拡大)
参加者は開発部署の人のみで行っておりました。スクラムについての勉強がメインの部分もあったのでそれはそうという流れでした。

ここでの良かった点は、実際に普段の業務で生まれたスクラムについての疑問点等についてチームの垣根を越えて意見交換やアドバイスがお互いにできた点かなと思います。

第2回目輪読会

カイゼンジャーニーを対象書籍にしました。


今回からBiz側の方も参加してもらえました。参加の回数は少なかったですが開発だけでなく全社的にアジャイルへのマインドセットを考えるきっかけになったのかなとも思います。

第3回輪読会

正しいものを正しくつるを対象書籍にしました。

この会から手法を変更しました。手法を変更した理由は以下の狙いがありました。

  • もっとBizの方の参加を期待
  • 回し読みが輪読会への参加のハードルになってたかもしれないという仮説をもとに手法を変更し参加者を増やす
  • 何か結論を出すのではなく参加者同士でディスカッションをして社内でのコミュニケーションを活性化させる内容にしたい

以上の狙いがありました。

その結果開催以来のBiz側の参加人数になりました。Bizのが多いかも?という比重になっています。
まだ一回しか開催していないですが初回の感想として、発言数がかなり増えディスカッション等が増え、部署を越えたコミュニケーションが生まれた。
締めの際にとてもポジティブな反応が参加者からもらえた。
という具合で手法を変える試みを行って良かったなと思いました。
さて気になるのはその手法です。

回し読みではない輪読会

自分の経験的にもやったことの手法で正直うまくファシリテートできるか不安がありました。
具体的な手法を公開したいと思います。

  • 使用したツール

まず最初に主催者である僕の方でMiroのボードを用意しました。用意したボードのイメージを以下にテキストと画像で紹介します。

アジェンダ

## 時間外
質問付箋をあらかじめ投稿してください
発見・理解できたことをあらかじめ投稿してくだい

アイスブレイク・チェックイン雑談です(2 - 5m)
- 上段 (20m)
  - 質問
    - 投稿(2m)
    - 発表(2m)
  - 発見・理解できたこと
    - 投稿(2m)
    - 発表(2m)
  - ディスカッション(10m)
    - 長引くようなら最後に時間をとります
- 下段 (20m)
  - 質問
    - 投稿(2m)
    - 発表(2m)
  - 発見・理解できたこと
    - 投稿(2m)
    - 発表(2m)
  - ディスカッション(10m)
    - 長引くようなら最後に時間をとります

まとめ・締め
ディスカッションで後回しにしたものの深掘り等
本日の感想・良かった点など(1.5m)

簡単に補足説明したいと思います。基本的には、記載内容のままですが雑多に目安となるtime boxをちゃんと決めて進行させる感じです。
進行するのも参加するのも人間なので時間通りに進むわけがないです。
なので事前に記入等を行うようにしてもらいます。これも初めてだとなかなか書いてくれないという問題も起きそうですがその際は、まずは主催者が書くことだと思います。例を明示することでハードルを下げます。あとはリマインドです。
それでも一応当日に記入する時間を設けているんで大きな障害にはならないと思います。

  • ディスカッション

この項目だけはハンドリングがとても難しいです。なのでファシリテートの腕が試されます。どうにか乗り切りましょう!

  • 締め

最後に本日の感想や良かった点など参加した人への感謝などいう時間を設けてます。意図は単純に誰しもが誉められたら嬉しいじゃないですか?また輪読会は、何かを合意形成する場ではなく、ディスカッションしてコミュニケーションをとり、書籍の理解を深めて普段の業務に活かすという目的で開催しているのでそのきっかけになった人へ感謝をいったり言語化して良かったことを口にすることで楽しい場であってほしいなという思惑があります。

Miroのボードのイメージ

1つのフレームにこのような付箋の塊を2個用意します。アジェンダの上段・下段がさしているものになります。
ディスカッションメモは、ファシリテーターが書くでも参加者が書くでも問題ありません。全員参加でというイメージです。
基本的に付箋に関しては、書いた人が誰かわかるように記入者のラベルを表示するようにしています。

まとめ

社内で何かしらのアクションをして他部署の人がくる場を取り仕切るというのはとてもパワーがいることですが結果的には、参加者が参加して良かったと思ってもらえる場を開催できているようでとても良かったなと思います。
開催手法も提案はしましたが参加予定者での多数決で決めました。結果初の試みになりましたがそこそこうまく回せたのかなと思える内容になり、他社の事例で見かけない輪読会への挑戦をして良かったと思います。
ちなみに開催頻度も毎週から2週に1度へ変更しました。
これからも引き続き新たな挑戦をしていきたいなと思いました。